推しのレジェンドがデビューした

この騒ぎは三日三晩続いた

はい。11月の最後の週末の3日間、フィギュアスケートNHK杯高橋大輔ファン界隈はまさに画像の通りでございました。


わたくし個人としましては前日練習から始まってエキシビション明けの月曜まで5日間、試合もエキシビションもニュースもTVの前にかぶりつきつつツイッターやweb記事チェックとHDD空け作業と録画の自転車操業を続けておりまして、しかも日曜なんてエキシビションと競馬のジャパンカップが放送丸かぶり。そらもう脳が処理落ちしてもやむなしって感じで、おかげでFGOのログイン忘れて呼符10枚貰いそこねました。痛恨。


そんな俺の推し、(シングルで)NHK杯10回出場5回優勝のレジェンド34歳が7年ぶりに(アイスダンスで)初出場。どうよ、このわけのわからない字面。
レジェンドのデビュー戦、というパワーワード。そう、レジェンドは初心者。今年の1月に結成したばかりの、渡米して本格的な練習は2月に入ってからの、かと思ったら昨今の世界的な事情ですぐに帰国することになり再渡米は5月末だか6月頭だかそこらへんの、ピカピカの一年生(34)なのです。

なので、まあ最初は自分も「初心者だし…練習期間短いし…そんなに初めから何でもできるわけないから…」と心に予防線を張っていたのです。最初はな。
春頃にニュースの特集映像などで流れていた練習風景はその通りで、初心者が悪戦苦闘しつつ頑張ってる感でした。が。
10月あたりにね、公開された再渡米後の練習風景が、なんかこう、本格的なわけです。本格的どころかお前ちょっと初心者がそのリフトやっちゃうんかいという感じだし、ちらほら映るプログラムの欠片がやたら美しくてですね。

あーこの感覚この感覚、練習映像見てうっとりしたりフォー!ってテンション上がったりして1分足らずの映像を無限にリピートしちゃう感覚、これよこれ。試合でのお披露目に向けてみなぎってくる、この感覚な!!
そんでもってNHK杯直前に出た、海外サイトでの記事がですね。まーた否応なく期待感(そしてハードルも)を上げまくってくるもので。な、なんすかコーチのズエワ先生がダイスケをゼウスと呼んでるって。空を飛び回っているようだからゼウスって。ゼウスってあのゼウスですかキリシュタリア様の盟友の?つまり大輔さんの子がヘラクレス…??推しと推しが繋がった…???

olympics.nbcsports.com

…などと意味不明な供述をしておりますがいやーあのインタビューのインパクトは凄かったですね。界隈騒然でしたね。ズエワ先生、本気と書いてマジだ。

で、そんなマジでガチなズエワ先生がぶっこんできたプログラム。まずはリズムダンス「MASK」。

https://www3.nhk.or.jp/sports/special/figure-skating/movies/mov_nKxevFkQevgpY0.html?ev_id=4&at_id=403&sg_id=3www3.nhk.or.jp

これね、初見時は見てる方が緊張しちゃって(多分解説者席のけんじせんせーと同じぐらい緊張したよ!!)ひたすら手に汗握ってたんですが、プログラムのはっちゃけ具合に対して演技自体はまだちょっと慎重だな、という印象で。そしたらこのプログラム作ってからまだ2ヶ月しか経ってないという情報が!ふぁーーーーー!?!?!?
そりゃまあ慎重になるのもわかるわ、っていうか2ヶ月て。2ヶ月てあなた。初心者が?この本格的なプログラムを?2ヶ月でここまで仕上げて???変態か?変態だな???
いやー滑り込んでいくのが俄然楽しみになってきましたね。みんな大好きマンボさんみたいに洗練されたはっちゃけを見せてくれることを期待していいよな??

そしてフリーダンス「ラ・バヤデール」。
いやこれちょっと、滑り出しのところで思わず「ヒァー」って声が出てそれからひたすらうっとり見ちゃって、ツイズルでつまずいたところでようやく試合だって思い出したからね。そのあとまたすぐうっとりモードになったからね。やばいよこれ。
だってキャーでもフォーでもなくヒァーだもん。子供の頃に飼ってた犬が家族の帰宅時に出してた声と一緒だもん。俺がバヤデールを見たときの感極まり具合、家族が帰宅した時の犬に匹敵。
そうか…お前はこんな気持ちだったのか…ちびちゃん…(○十年越しに知る愛犬の気持ち)

https://www3.nhk.or.jp/sports/special/figure-skating/movies/mov_boiH5d8y5rymUR.html?ev_id=4&at_id=403&sg_id=4www3.nhk.or.jp

(「ヒァー」ポイントは45秒あたりです)
ズエワ先生が二人の強みは「軽やかさ」と言ったのがよーくわかる。まるで羽が舞っているよう。


いやーそれにしても本当、RDもFDもかなちゃん、いや村元哉中様が美しくも頼もしくてな…始まる前にずっと手を握って「落ち着いて、楽しもう」って声をかけてくれたり…RDのリフトで脚を持ちそこねられてもびくともせずにポーズ決めたり…FDのリフトでも「絶対に落ちぬ!!」という確固たる自信と信頼に満ちたその姿…平昌のリンクでクリスと共に満開の花を咲かせたかなちゃんが今、多少頼りない幹でも伸びやかにしなやかに可憐な花を咲かせてくれて…

ありがとう…ほんとに心の底からありがとうかなちゃん…
大好き…課金させて…(公式は早くかなだいバナータオル発売してくれ)


そして、エキシビションエキシビションですよ。いやこの時間のない中プログラム三つも作っとったんかーい!タフすぎるやろー!!
振付はぼくらの宮本賢二先生。元アイスダンサーの賢二先生が高橋大輔のアイスダンサーとしての初めてのEXプログラムを作る…そんな胸熱プログラムがこちら。

https://www3.nhk.or.jp/sports/special/figure-skating/movies/mov_x6GpiKshrPkTsI.html?ev_id=5&at_id=403&sg_id=www3.nhk.or.jp

これまで大輔さんの節目節目に、怪我からの復帰時の「luv letter」やシングル卒業時の「9000days」などの大ちゃん尊い系プログラム(今俺が命名した)を作ってきた賢二先生、記念すべきアイスダンスデビューにあたってこんなにも素敵なプログラムを作ってくれました。
凄いね、伸び伸びしてるし楽しそうだしキラキラしてる…優しいオーラに満ちてて美しい…尊い


……令和の少女漫画って三次元で動くんだね……


そうこれ。これが自分の、率直な村元高橋組、通称かなだいに対する感想です。
NHK杯アイスダンスは毎年楽しく見てたけどぶっちゃけルールはよくわかんない、そんなド素人の目にもわかる、この、現実離れした華。二人の身長差がほとんどなく、滑りの質が似ているからこその、生々しさのない軽やかなきらめき。かなちゃん(7歳下!)の方が「おねえさん」ぽいのも含めて、ああ、令和の少女漫画。


これから二人は大きな目標に向かってそれこそ山あり谷あり(ジェットコースターとかバーティカルクライムロールはまじほんと勘弁して下さいスケートの神様、こっちの心臓がもたん)の道のりを歩んでいくと思いますが、どうか二人の演技が長く見られますように。


さて、次は全日本だ!!!!