【動画多数】かなだい推して参る🐟

先日怒涛のNHK杯があったと思ったら1週間も経たないうちにポーランドワルシャワ杯があり、情報の波に押し流されながら推しのタフさに震える一匹のニシン、それが俺だ。(最近雑誌予約スタートダッシュで出負けしてばかりなのでもはやピラニアは名乗れない)

推し、それはタイトルの通り。かなだい、それは村元哉中高橋大輔カップル。カップルちうのはアイスダンスにおける2人組のことです。何でペアって言わないの?と疑問に思われるかもしれませんがフィギュアスケートには「ペア」という競技もありましてな、アイスダンスの組をペアと言っちゃうと紛らわしいからそこんとこ区別されとるわけです。

いや、しかし本当びっくりしたしテンション上がったね、推しの進化っぷりにはね。去年からの進化っぷりももちろんなんだけど、NHK杯からたった2ヶ月前のレイバーデイ・インビテーショナル(かなだいの拠点であるフロリダのローカル大会)での演技と比べてもほんっっっとに進化してるんですよ。
このレイバーデイの大会、濃いファンは公式の配信やその後にUPされた動画やBSフジのフィギュアスケートTV内の特集で見ておりますが、先のNHK杯で興味を持った方々は未チェックだと思います。なので動画貼ります。はいドーン。



そしてこちらがそこから2ヶ月後のNHK杯の演技。さすがNHK杯だ公式サイトに動画があるぜ。(でも去年のは消されちゃったんだぜ…)ドーン。


https://www3.nhk.or.jp/sports/special/figure-skating/movies/mov_ZfuvlUWkfvJmrd.html?ev_id=4%2526

https://www3.nhk.or.jp/sports/special/figure-skating/movies/mov_dMVSFHnx7zp2B1.html?ev_id=4%2526


はい、ここで「アイスダンスミリしら」の方向けに超ざっくりした説明。アイスダンスはリズムダンスとフリーダンスの2種類の演技によって評価されます。シングルのショートプログラムに位置するのがリズムダンスなのですが、アイスダンスの場合はまずシーズンごとにテーマが決められて、それに沿ったリズムとテンポを用いなければならない。そして「必ず入れなければいけない」複数の要素を組み立てながらプログラムが作られているわけです。
例としてソーラン節の歌部分のステップ、あれは「ルールで決められたテンポで決められたステップ」を踏んでおります。なので動画のコメントでたまに見る「最初からもっとはっちゃけて踊ってほしい!」というのは無理な相談なわけです。

で、今シーズンのパターンダンス(決められたテンポのステップ)はミッドナイトブルース。そして「パターンダンスとはテンポを変えなければならない」部分のテーマはストリートダンス。これにはヒップホップ、ディスコ、レゲエなどが含まれます。
で、このストリートダンス部分。斬新なテーマゆえにバラエティに富んだものになるかと思いきや、多くの組がディスコ、ディスコ、ディスコ。なんならミッドナイトブルースの部分もソウルやR&Bの曲を使ってたりするもんだから、全体の雰囲気がなんとなーく似てしまい、そこで差別化を図るのは大変だ〜って感じになってしまっているわけです。


そこにソーラン節と和のヒップホップですよ。


いやー目立つわ。これは目を引くわ。度肝を抜かれるわ。 ISU公式のNHK杯ソーラン節動画、コメント欄で世界のスケオタが各国言語でヒャッハーしておりまして、これはもしかしなくてもダイスケタカハシのヒップホップスワンの再来か?といった様相。ちなみにヒップホップスワン、2007-2008シーズンです。じゅ、14年前…ゼロ年代…そりゃーソチや平昌からフィギュアスケート見始めた人は知らんよな…フィギュアスケートでヒップホップ、こう言っちゃ何だが漫画表現における大友克洋の「童夢」並の衝撃だったんやで…(例えが古すぎてますます若者にはわからない)

老人の回想で話が逸れた。この「ソーラン節&琴」ですが、オリンピックシーズンだから和をやろう!となってこの曲見つけてきたかなちゃん、いや村元哉中様のセンスよ。「ソーラン節の歌詞めっちゃ把握してんじゃね??」と思わせるズエワ先生の振付けよ。(実際歌詞の解釈について誰かズエワ先生にインタビューしてほしい、切実に)
そして後半のヒップホップ部分「氷艶でやった大ちゃんの和ヒップホップがかっこよかったから絶対和って決めてた、最初から洋のヒップホップは頭になかった」と言い切ったこの村元哉中様のセンスがなければそもそもこのプログラムは生まれていない。というか氷艶で「悪の組織の宴会に出雲阿国に変装して潜入し長歌で東京ゲゲゲイの振り付けたヒップホップを踊る源義経(な…何を言ってるかわからねーと思うが本当にこういうシーンがあったんだ氷艶2017)を演じた高橋大輔の存在がなければかなちゃんが和のヒップホップかっけー!ってなることもなかった。ふ、伏線回収ーーー!!!
(ちなみに氷艶ミリしらの人は当ブログの全力プレゼン記事を見てくれ)


そして!フリーダンスはそれとは対照的なバレエ音楽ですよ。このラ・バヤデール、わし昨シーズンの段階でもう見た瞬間にヒァーってなっちゃったぐらいの素敵プログラムなんですが、どうやら同じ思いの人が多くいたらしく、ズエワ先生のインタビューによると海外のスケート関係者の方々から「ワンシーズンで終わらせるのもったいない、もっと見たいからぜひ継続してほしい」と言われて継続したそうです。だよなーそもそも去年はコロナ禍のせいで日本国内でしか演じられなかったわけだし見たいし見せたいよなー。超わかる。
そんで継続プログラムゆえに、その進化っぷりがすげーわかるんですわ。安定感増した、ツイズル速い、そしてリフトえぐい。
そういう技術的な進化もさることながら、このプログラムの特筆すべき点は「まるで雲の上を飛んでいるかのようなうっとり感」ですよ。そら俺もお茶の間(ワンルーム)でヒァー言いますわ。

そしてオリンピックシーズンに、かなだいの「名刺」としてソーラン節とバヤデールというこのストリートダンスとバレエ、和と洋、俗と聖、音楽も衣装も何から何まで鮮烈なコントラストを放つ対照的な二つのプログラムを揃えてきた、ズエワ先生の百戦錬磨っぷりが凄すぎて、こ、これが俺でも知ってるような数々のとんでもねえアイスダンスカップルを育て上げた名伯楽…!とひれ伏すばかりです。そしてそんなズエワ先生にダイスケタカハシがゼウスと呼ばれている事実を噛み締めて震える。🐟💦

…最近興味持った勢向けにちょっと解説して動画貼って終わらせようと思ったのに例によってオタクの長文をぶちかましてしまったけど通常運転です。それじゃ最後に、記念すべき国際大会初メダルとなったワルシャワ杯の動画も貼っときますね。おめでとう!ドーン!